【PCやシステム知識を増やそう!】臨床検査技師におすすめの医療情報技師試験とは?

資格

医療情報技師は、日本医療情報学会が認定する民間資格であり、病院情報システムの開発、運営、保守などが主な業務です。この資格の認定試験は2003年に開始され、年に1回、多肢選択式で実施されます。医療情報技師には、情報処理技術だけでなく医療分野や医療情報システムの知識が必要です。そのため、医療分野における専門知識を活かしながら、情報システムを効果的に運用する能力が求められます。

この資格の認定試験は、2003年から年に1回、多肢選択式(マークシート方式)で実施されています。認定試験では、情報処理技術系、医学医療系、医療情報システム系の3つの科目が課せられており、それぞれ一定基準の成績を取れば合格となります。合格科目制度も導入されており、一部の科目だけで基準以上の成績を収めた場合、次回の試験までその科目の受験を免除されることがあります。このように、医療情報技師資格は、高度な技術と知識を要求するが、一度取得すれば医療分野における情報システムの専門家としてのキャリアを築くことができる価値のある資格です。また、受験料は15,000円です。

合格率と合格点は開催年によって変化します。2023年度は3,170名が受験し、1,153名が新たに医療情報技師として誕生。 合格率は36.4%でした。

2023年度の合格点は以下の通りです。各科目の合格点は、「情報処理技術系」が66点(100点満点)、 「医療情報システム系」が66点(120点満点)、 「医学・医療系」が50点(100点満点)以上となりました。

引用:医療情報技師育成部会

https://www.jami.jp/jadite/new/first/outcome-f.html

DXによる検査業務のオートメーション化

一昔前までは、電子カルテではなく紙カルテで検査オーダーや検体の運搬が人間によって行われていました。しかし、現在では電子カルテ上でのクリック一つでオーダーでき、検体も運搬用のエレベーターなどに乗せるだけで簡単に運搬できるようになりました。また、検査も人の技術に依存せず、検査機器に検体をセットして設定を行えば結果が出るため、ある程度の専門知識があれば業務が可能です。このように、DXの進展により業務が効率化される一方で、少ない人員でも業務が可能になりました。

さらに、最近では生化学検査から免疫検査がオートメーション化されているだけでなく、測定結果の認証までAIが判断できる技術も開発されています。これまでは人の経験に依存していた判断が、AIによって客観的な基準に基づいて行われるようになりました。

システム会社や装置メーカーとのやり取り

  1. 総合的な医療知識: 医療情報技師の資格を持つ臨床検査技師は、医療分野における幅広い知識を有しています。これにより、医療システムや患者情報管理に関する交渉において、総合的な医療知識を活かして適切な判断や提案を行うことができます。
  2. 情報管理の専門知識: 医療情報技師の資格取得により、臨床検査技師は情報管理に関する専門知識を獲得します。これにより、システム会社や装置メーカーとのやり取りにおいて、情報の適切な管理やセキュリティに関する専門知識を活かして交渉を行うことができます。
  3. コミュニケーション能力の向上: 医療情報技師としての資格取得により、臨床検査技師はコミュニケーション能力が向上します。これにより、システム会社や装置メーカーとの交渉や窓口業務において、効果的なコミュニケーションを行い、問題解決や合意形成を促進することができます。
  4. チーム間の連携強化: 医療情報技師の資格取得により、臨床検査技師は他の医療専門家との連携が強化されます。病院内の各部門や外部の関係者との連携を図り、医療サービスの効率化や品質向上に貢献することができます。

過去問の利用

医療情報技師能力検定試験は、基本的に医療情報技師育成部会が発行するテキスト(教科書)とサブノート内から出題されます。過去問を繰り返し解くことで、解けない箇所に関してはテキストを読み込めば、独学で合格する道が開けるはずです。

おすすめの参考書

医療情報技師能力検定試験 過去問題・解答集

この本一冊だけで合格することも不可能ではありません。受検者必携の書です。解答の選択肢ごとに解説がついているため類似問題の出題に対応できます。

医療情報(第5版)情報処理技術編、医療情報システム編、医学・医療編

3冊で一万円以上しますが、確実に合格を目指すためには手元に置いておきたいテキストです。但し受検者の専門分野であるテキストは不要でしょう。通読するより辞書的な使い方をおすすめします。

医療情報サブノート

最新の到達目標に準拠した公式テキストの抜粋版。図表も多いため比較的読みやすく作られています。
全体像を掴むには最適ですがこのテキストのみの知識では合格は難しいと思われます。

出題範囲

情報処理技術…情報の表現、ハードウェア、ソフトウェア、データベース技術、ネットワーク技術、情報セキュリティ、仮想化技術等。

医療医療…社会保障制度と医療制度、医療管理、医療プロセス、医学・薬学・看護学、診療録およびその他の医療記録等。

医療情報システム…病院情報システムの機能、構成、導入、運用。システムの評価と改善、医療情報技師の3Cを支える手法・技術等。

制度改正の最新の動向など知っておくべき事柄に関してはテキスト外のことも出題される可能性があります。

医療情報技師能力検定試験過去問題・解説集が販売されていますので、チェックしておきましょう。

ITパスポート試験」と「情報セキュリティマネジメント試験」などがあります。

ITパスポート試験

情報技術の基礎知識を評価するための資格です。コンピュータの基本的な機能やネットワーク、セキュリティ、プログラミングなど、幅広い分野にわたる知識が問われます。この試験に合格することで、情報技術の基礎を身につけることができます。臨床検査技師として、情報セキュリティだけでなく、情報技術全般に関する知識も持つことは、今後のキャリアにおいて大きなアドバンテージとなるでしょう。

情報セキュリティマネジメント試験

情報セキュリティマネジメント試験は、情報セキュリティに関する専門知識やスキルを評価するための資格試験です。この試験は、情報セキュリティに関する基本的な理解や実践的な能力を持つ個人を認定することを目的としています。

試験内容は、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)や情報セキュリティの基本概念、リスク管理、セキュリティポリシーの策定と実施、セキュリティ監査、インシデント対応など、幅広い分野をカバーしています。

医療情報技師試験と並行して、ITパスポート試験や情報セキュリティマネジメント試験など、関連する資格取得も検討してみてください。自身のキャリアに合った資格を持つことで、幅広い分野での活躍のチャンスが広がります。ぜひ、これらの資格を目指して、自己成長を図ってみてください!

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