免疫検査装置は、かつてRIA法(Radio Immunoassay)と呼ばれる方法が主体でしたが、現在では高感度化や精度向上を図り、EIA(酵素免疫測定法)、CLIA(化学発光分析法)、ECLIA(電気化学発光法)、CLEIA(化学発光酵素免疫測定法)などの原理を主体としたものが大多数となっています。今回は代表的な免疫検査装置について紹介します。
免疫検査装置の紹介
cobasシリーズ(e801/e602/e601/e411)
メーカー名:ロシュ・ダイアグノステックス株式会社
測定原理:ECLIA法(1ステップ法のみ)
Alinityシリーズ(Alinity i)
メーカー名:アボットジャパン合同株式会社
測定原理:CLIA法(2ステップ法が主体、1ステップ法の項目もあり)
詳細サイトURL:https://www.abbott.co.jp/media-center/press-releases/03-14-2017.html
ルミパルス®シリーズ(L-2400)
メーカー名:H.U.フロンティア株式会社
測定原理:CLEIA法(1ステップ法のみ)
詳細サイトURL:https://www.fujirebio.co.jp/products-solutions/instruments/
AIAシリーズ(AIA-2000)
メーカー名:東ソー株式会社(日本)
測定原理:CLEIA法(1ステップ法、2ステップ法あり)
詳細サイトURL:https://www.diagnostics.jp.tosohbioscience.com/immunoassay/aia-analyzer
HISCLシリーズ(HISCL-5000)
メーカー名:シスメックス株式会社
測定原理:CLEIA法(1ステップ法、2ステップ法あり)
詳細サイトURL:https://products.sysmex.co.jp/products/immunology/ST000911/index.html
Accuraseedシリーズ
メーカー名:富士フイルム和光純薬株式会社
測定原理:CLEIA法(1ステップ法、2ステップ法あり)
詳細サイトURL:https://diagnostic-wako.fujifilm.com/product/meneki/accuraseed.html
免疫検査装置の課題
機種間差による判定乖離
免疫検査では機種間差による影響が大きく判定乖離が起きる場面が多いです。TSHはその影響を抑えるためにハーモナイゼーションされて以前より測定値が収束しています。
非特異反応の影響
非特異反応とは各メーカーで使用される試薬成分と検体中の非特異物質が反応する事で本来とは異なる測定値をきたすことがあります。各社B/F分離の回数を増やすことや、吸収剤や添加剤を加えてその影響を抑制する工夫をしています。しかし、完全には干渉を除去できない場面があり、治療方針に影響をきたすことがあります。