臨床検査技師として国家試験に合格し、次なるキャリアステップを目指すなら、2級臨床検査士試験への挑戦がおすすめです。この試験は、臨床検査技師としての知識と技術をさらに深め、より専門性を高めるためのものです。2級臨床検査士資格を取得することで、キャリアアップや専門分野でのさらなる成長や活躍が期待できます。
2級臨床検査士とは?
日本臨床検査医学会・日本臨床検査同学院が臨床検査技師の育成を目的として設けた資格試験です。筆記試験に加えて実技試験があります。受験は1年に1回、1科目のみですが、2級臨床検査士と緊急臨床検査士との併願は可能です。
受験費用
受験料:27,500円 、認定料:3,300円(合格後にかかります)の合計:30,800円のため少し高いと感じますが、長い目で見るとメリットがあります。
資格取得後の更新不要
2級臨床検査士の資格は臨床検査技師の国家資格と同様に取得後は期間毎の更新等を受ける必要がないことがメリットです。そのため、更新による費用やポイント獲得のための時間等がかける必要が無く、取得すれば永久に資格を維持できます。
受験科目
2024年度現在は8分野ですが、2026年度からは一般検査分野が追加となる事が検討されています。その理由としてISO15189等で一般検査を含めた臨床検査全体の質向上が求められていることに加え、日臨技の認定一般検査技師の難易度が高いとの声もあったためです。
- 微生物学(寄生虫学を含む)
- 病理学
- 臨床化学
- 血液学
- 免疫血清学
- 循環生理学
- 神経生理学
- 呼吸生理学
- 一般検査(2026年度に追加検討中)
合格率
総合成績による合否判定が行われますが、実技試験の結果が優先される場合もあります。近年の合格率は、60%前後になっています。
https://clmj.jp/com_second.html(日本臨床検査同学院HP)
試験対策
筆記試験は専用の過去問題が販売されており、そちらで対策するのが最も効率的です。臨床化学分野の筆記試験対策はこちらを参考にしてみてください。
一方で実技試験は試験問題が回収されるため、情報があまり出回っていません。
実技試験に関する有力な情報が記載されたサイトを紹介します。
・mixiの「二級臨床検査士」のチャット (全科目の情報あり)
・前略検査室より 二級臨床検査士試験(血液学)出題方法と試験対策方法
・平成16年二級臨床検査士資格認定試験(微生物学)を受験して
免疫血清分野の情報は特に少ないですが、実技ではダイリューターを使用した試験からイムノアッセイに切り替わっている情報がありました。日本臨床検査同学院のホームページにも最新情報を試験内容に含むことがあると記載があります。免疫検査や免疫検査装置に関する内容も出題されても不思議ではありません。人工赤血球なども併せて、幅広く勉強しておくことをおすすめします。